Webサイト保守とは

Webサイト保守は、公開後のサイトを正常に提供できる状態に保つため、ソフトウェアの更新、バックアップ、稼働確認、障害への対応などを行う継続的な業務の総称です。

「ホームページ保守」とも呼ばれます。業務範囲を一律に定めた公式な標準名称ではなく、サイトの構成や管理体制、契約によって含まれる作業が異なります。

対象はページを配信する仕組みだけでなく、利用しているプログラムや外部サービスとの接続などにも及び得ます。ただし、サーバーの管理だけで全体を説明することはできません。

Webサイト保守で行われる主な作業

代表的な保守作業には、CMSやプログラムの更新、バックアップと復元の確認、稼働状況の確認と障害対応があります。必要な作業はサイトごとに異なります。

CMS・プログラムの更新

自分で管理するCMSや追加プログラムがある場合は、利用中の構成に応じて更新します。WordPressでは、本体の更新や、古いプラグインの整理なども保守作業に含まれます。[1]

更新後には、必要な機能が正常に動くかを確認します。影響が想定される箇所を確かめ、問題が起きたときの戻し方も事前に決めておきます。

WordPressを更新する前には、サイトをバックアップしておきます。問題が起きた場合に、バックアップから元の状態へ戻すためです。[2]

バックアップと復元の確認

バックアップは、復旧に必要なデータを保存する作業です。さらに復元の確認では、保存したデータから実際にサイトを戻せるかを確かめます。バックアップを取得しただけで、必ず復旧できるわけではありません。

WordPressのサイトを完全に復元するには、データベースとファイルの両方が必要です。[3]

バックアップは、定期的に別の場所へ実際に復元して、データが正しく戻るかを確かめておくと確実です。[4]

稼働状況の確認と障害対応

稼働確認でサイトの状態を把握し、障害が起きた場合は原因の切り分けや復旧、必要な担当者への引き継ぎを行います。何を監視するかだけでなく、異常を見つけた後の対応も決めておきます。

監視では、アラートのしきい値に加えて、問題に対応する担当者とエスカレーションの手順も事前に決めておきます。[5]

異常を検知する仕組みがあることだけでは、すべての障害を防げることや、いつでも直ちに復旧できることを意味しません。

Webサイト保守とWebサイト運用の違い

保守はサイトを正常に提供し続けるための技術的な維持管理、運用は情報発信や利用状況の確認、継続的な改善に重きを置く呼び方です。実務では、両者の作業が重なることもあります。

例えば、プログラムの更新と記事内容の更新では、同じ「更新」でも対象と目的が異なります。一方、WordPress公式の保守資料には、新しいコンテンツを定期的に追加する活動も含まれています。[1]

そのため、情報更新や集客改善まで含まれるかは、「保守」「運用」という名称だけで判断せず、具体的な作業で確認します。

保守の内容がサイト構成によって変わる理由

必要な作業は、サイトを構成する仕組みと、それぞれを誰が管理するかによって変わります。自分でCMSを管理する場合と、外部サービスへ管理を任せる場合を同じ前提で扱うことはできません。

クラウドサービスを使う場合も、利用者が担う管理事項は残ります。具体的な責任範囲は、選択するサービスによって異なります。[6]

静的なページを配信する構成でも、独自ドメインや証明書、配信設定などについて、管理事項が残る場合があります。どの作業が必要かは、そのサイトで実際に使うものと担当範囲に沿って確認します。

公開後の確認事項には、アクセシビリティの維持もあります。コンテンツの変更に合わせて定期的に見直し、利用しやすさを保ちます。[7]

保守を委託する際の確認事項

委託する場合は、対象となる仕組み、通常の作業、問題が起きたときの対応を分けて確認します。作業名を並べるだけでなく、担当と対応の範囲を明らかにすることが大切です。

  • 作業範囲:対象のCMS・プログラム・配信環境と、含まれない作業を確認します。
  • 対応体制:受付時間、障害時の連絡先、判断や引き継ぎを行う担当を確認します。
  • 復旧の扱い:バックアップの対象・保持期間・保存場所と、復元作業を誰が行うかを確認します。

有償の保守契約がすべてのサイトで必須とは限りません。自社やサービス提供者が担う部分も含め、必要な管理事項の担当が明確になっているかを確認します。

参考文献・出典

  • Supervisor
    supervisor

    桑田 陽介

    代表取締役

    Web制作・運用・改善に20年以上携わり、WordPress、CMS構築、SEO、AWSなど、Webサイトの企画・制作から公開後の運用まで幅広く担当。実務経験にもとづき、本記事の内容・表現・技術情報を監修しています。

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