概要

CMS導入とは、Webサイトのコンテンツを管理・更新するためにCMSを取り入れ、実際の運用を始められる状態に整えることです。製品を用意するだけでなく、扱う情報、担当者、表示や公開の仕組みを決める作業も含みます。

Web制作の実務上の呼称であり、単一の公式定義や技術標準で手順が定まったものではありません。CMSという仕組みの説明と、それを自組織で使うための準備は分けて考えます。

CMS導入で決めること

決めるのは、管理する情報、更新を担う人、コンテンツをサイトへ届ける構成です。次の観点は導入を整理するための例で、全製品に共通する設定手順ではありません。

管理するコンテンツ

まず、何を更新し、どの項目を一つの情報として管理するかを整理します。たとえば、お知らせなら見出し・本文・掲載日をまとめて扱う構成が考えられます。

  • 更新する情報の種類と、それぞれに必要な項目。
  • 既存の文章や画像のうち、引き継ぐデータ。
  • 同じ情報を複数のページで利用するかどうか。

製品固有の例として、Contentfulではフィールドなどの情報をまとめてコンテンツタイプを定義します。[2]すべてのCMSが同じ形式で情報を管理するという意味ではありません。

編集・確認・公開の担当

誰が内容を入力し、誰が確認して公開するかを決めます。担当を決めたうえで、選ぶ製品の権限や確認機能が運用に合うかを確かめます。

  • 文章や画像を編集する担当。
  • 内容や掲載条件を確認する担当。
  • 公開後の修正や問い合わせを受ける窓口。

表示・公開の構成

CMSで管理するデータを、どの仕組みで画面に表示するかを整理します。microCMSの公式手順も、サービス内の設定と、表示のための組み込みを分けて案内しています。[1]

  • 管理するデータと、表示するページの対応。
  • 表示側の実装と、公開先を管理する担当。
  • 更新内容を公開前に確認する方法。

移行・リニューアルとの関係

CMS導入は、データの移行やサイトの作り直しを伴うこともありますが、それらと同じ作業を指す言葉ではありません。既存の構成を活かして管理方法を変える場合も、新しいサイトの制作と合わせて取り入れる場合もあります。

移行では既存データをどう引き継ぐか、サイトリニューアルではサイトの目的や構成をどう見直すかという別の論点があります。CMSを取り入れる範囲と、サイト全体を変える範囲を切り分けます。

導入後の運用

導入後は、決めた担当と確認方法で更新を続けられるかを確かめます。運用を整理する例として、次の点を確認します。

  • 更新時に迷わないよう、入力項目と確認事項を共有する。
  • 担当の変更に合わせて、利用者や権限を見直す。
  • 障害や誤掲載が起きたときの連絡先と対応範囲を決める。

導入時の設定だけで運用が完了するわけではありません。使う製品と表示側の構成に合わせて、保守や更新の担当を明確にします。

参考文献・出典

  • Supervisor
    supervisor

    桑田 陽介

    代表取締役

    Web制作・運用・改善に20年以上携わり、WordPress、CMS構築、SEO、AWSなど、Webサイトの企画・制作から公開後の運用まで幅広く担当。実務経験にもとづき、本記事の内容・表現・技術情報を監修しています。

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