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Web制作・デジタルマーケティングにおけるUX(User Experience、ユーザー体験)は、Webサイトやサービスとの関わりで生じる、利用者の受け止め方や反応を含む体験を指します。画面での操作に加え、利用する前の期待や利用後の印象も捉える考え方です。[1]
ISO 9241-220:2019の用語定義では、システム・製品・サービスの利用、または利用を予期することから生じる知覚と反応として説明されています。この定義はWebサイトだけに限られません。[1]
たとえば、Webサイトでサービスを比較し、必要な条件を理解し、安心して問い合わせを終えるまでを一連の体験として考えます。本記事では、こうしたWebサイトでの体験を中心に説明します。
UXは体験を広く捉える言葉、UIは利用者との接点、ユーザビリティは特定の状況で目的を達成する際の使いやすさを捉える言葉です。ISOの各用語定義でも、対象とする範囲は区別されています。[1]
UI(ユーザーインターフェース)は、利用者に情報や操作手段を提供する部分です。ISO 9241-220:2019では、特定の作業を行うための情報と操作手段を提供する、対話型システムの構成要素として定義されています。[1]
Webサイトなら、メニューやボタン、入力欄が具体例です。たとえば、問い合わせボタンを見つけやすくすることと、問い合わせ後に何が起こるかを理解できることでは、見直す対象が異なります。
Nielsen Norman Groupは、UIとUXを同義とせず、画面上の要素に加えて、利用者の感情や製品・サービスとの接点全体を考慮するものとして説明しています。「UI/UX」と並べて書く場合も、両者の役割を区別して考えると整理しやすくなります。[2]
ユーザビリティは、特定の利用者が特定の状況で、目標を有効に、効率よく、満足して達成できる程度を表します。ISO 9241-220:2019の定義では、利用者・目標・利用状況を特定する点が含まれています。[1]
Nielsen Norman Groupは、ユーザビリティをUXの重要な一側面とし、体験全体には感情や複数の接点なども含まれると説明しています。操作のしやすさを調べることは大切ですが、それだけで体験のすべてを評価できるとは限りません。[2]
Webサイトでは、必要な情報を得る過程と、目的を達成する過程の両方を見直すことが、体験を考える手がかりになります。以下はサイト制作で確認する観点の例です。
利用者が知りたいことにたどり着き、内容を理解できるかを確認します。たとえば、料金を比較したい人に、価格だけでなく提供範囲や条件も伝わっているかを見ることができます。
画面を操作できることに加え、利用者が目的を果たせるかを確認します。スマートフォンでボタンを押す、フォームに入力する、完了を確認する、といった場面を具体的に見ると課題を整理できます。
たとえば、レスポンシブWebデザインで画面幅に対応していても、入力時の説明がわかりにくければ、その説明も見直す対象になります。表示の待ち時間や入力エラーからの戻り方も、確認する観点の例です。
改善案を考える前に、誰が何を達成したいのか、どこで困っているのかを把握します。ISO 9241-220:2019では、利用者のニーズは提案された解決策とは独立して捉えるものとされ、把握する方法にインタビューや観察、評価などが挙げられています。[1]
Webサイトの改善では、「ボタンを大きくしたい」という案を、「問い合わせ先を見つけられない」という課題に戻して考えてみます。そのうえで変更案を試し、利用者の困りごとが解消したかを確かめる、という進め方ができます。
見た目の変更や一つの成果指標だけで、体験の良し悪しを決めつけないことが大切です。Nielsen Norman Groupも、体験を検討する観点として使いやすさだけでなく、信頼感や有用性などを挙げています。[2]
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Web制作・運用・改善に20年以上携わり、WordPress、CMS構築、SEO、AWSなど、Webサイトの企画・制作から公開後の運用まで幅広く担当。実務経験にもとづき、本記事の内容・表現・技術情報を監修しています。