概要

プロトタイプとは、制作案の見え方や操作を試して、設計を確かめるための試作品です。特定ツールの機能名や統一された完成仕様を指すものではなく、確かめたい内容に合わせて用意します。

プロトタイプで確かめること

プロトタイプでは、完成前の案を利用者に試してもらい、操作や理解の問題を確かめます。GOV.UKのService Manualも、制作へ進む前に異なる設計案を探索・共有・検証するために試作を使うとしています。[1]

  • 操作の流れ:目的の情報へ進む経路を利用者が理解できるか。
  • 内容の伝わり方:見出しや説明から、次にする操作を判断できるか。
  • 設計案の違い:別の構成を試したとき、どこで迷い方が変わるか。

ワイヤーフレーム・デザインカンプとの違い

違いを整理する軸は、見た目の完成度より「何を確かめるために作るか」です。ワイヤーフレームで情報配置を、デザインカンプで具体的な外観を示すのに対し、プロトタイプでは案を試せる形にすることへ重点を置きます。

たとえば予約画面なら、各画面を並べるだけでなく、選択から確認までの進み方を試す用途が考えられます。成果物の呼び方には幅があり、名称だけで試せる機能を決め付けないようにします。

試作品の再現度と検証範囲

再現度は検証目的に合わせて選びます。GOV.UKの資料は、紙のスケッチから実際のWebサイトのように操作できるコードの試作まで、幅のある方法を示しています。[1]

また、コードで作った試作品も、本番と同じ安全性や大量アクセスへの性能を満たすとは限りません。同資料は試作用コードをそのまま本番へコピーしないよう注意しています。[1]

制作工程のどこで使うか

試作は、案を決めるときだけでなく、改善したい箇所を確かめるときにも使います。GOV.UKのService Manualも、初期の検討後に試作を使い続け、新機能や改善案を検証する流れを示しています。[1]

制作では「試す案を用意する、使ってもらう、見つかった課題を設計へ戻す」という反復として考えると、目的が明確になります。必ず一度だけ行う固定の工程と捉える必要はありません。

参考文献・出典

  • Supervisor
    supervisor

    桑田 陽介

    代表取締役

    Web制作・運用・改善に20年以上携わり、WordPress、CMS構築、SEO、AWSなど、Webサイトの企画・制作から公開後の運用まで幅広く担当。実務経験にもとづき、本記事の内容・表現・技術情報を監修しています。

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